皇室

大嘗祭「9億5700万円」は安い? 予定価格の6割で入札

大嘗祭の落札価格「9億5700万円」

新天皇の即位儀礼のうち最も重要な「大嘗祭」にむけ、 地鎮祭が26日に行われた。今後、儀式の中心となる「大嘗宮」の建設が進められる予定である。完成は10月末になる見込み。

施工は大手ゼネコンの清水建設で、予定価格(15億4220万円)の約6割にあたる9億5700万円で落札した。ここには儀式終了後の大嘗宮の解体工事と敷地の復旧工事は含まれない。

今回の大嘗祭にあたっては、昨年11月の誕生日会見で秋篠宮殿下が「宗教色の強い大嘗祭に公費を支出することは避け、私費にあたる内廷会計から出して質素にすべき」との主張を反映した結果となった。

大嘗祭模型(宮内庁提供)

大嘗祭の有り方については古来から議論が

大嘗祭が政教分離の原則に反するか否か、そしてこれをどのように行うべきかは古来から議論がある。

一部の憲法学者は公費による大嘗祭が政教分離に違反すると主張している。一方、政府は公的側面があることを理由に公費による支出を説明している。

また、秋篠宮殿下が大嘗祭ついて「質素に」と苦言を呈したことに「晴れ舞台に水を差した」と批判の声が少なからずある。ただし大嘗祭が大規模になったのは明治以降のことであり、日本の伝統に基づけば、もともと質素な祭祀であったことが知られる。

柳田國男は、大正天皇の大嘗祭の華々しい有り方を次のように批判している。

即位礼は中古外国の文物を輸入せられたる後新たに制定せられたる言わば国威顕揚の国際的儀式なるに反して、御世始めの大嘗祭に至っては国民全体の信仰に深き根柢を有するものにして、世の中が新しくなると共に愈其の斎忌を厳重にする必要あるものなるが故ニ、華々しき即位礼の儀式を挙げ民心の興奮未だ去らざる期節に斯の如く幽玄なる儀式を執行することは不適当なりと解せられたる為なるべしと信ず。

柳田國男「大嘗祭ニ関スル所感」

(編集部)


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