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文/編集部
皇宮警察学校長、未成年学生らと飲酒
今月10日、NHKは皇室の護衛や皇居の警備を担う皇宮警察本部にて、警察学校の校長らが懇親会などの席で未成年の護衛官らと繰り返し飲酒していたこと、校長をはじめ関係した幹部や護衛官ら30人前後が近く処分されることを報道した。
報道によると、去年6月、実習先だった栃木県の那須御用邸の敷地内にある施設で行われた懇親会など、この1年間、校長や教官、それに新任の護衛官らが同席する場で未成年による飲酒が繰り返されていたという。
また、このほか、那須では男女4人の護衛官が、酒を飲んだあとみだらな行為に及んでいたことや、先月、天皇ご一家の護衛にあたる男性護衛官がスキーの訓練のため新潟県に出張していた際、宿泊先で入浴中の同僚の女性護衛官をのぞき見していたことなども報じられた。
不自然な報道に疑問の声も
今回の事件で問題となったのは、皇宮警察学校長や教官、そして護衛官であるが、問題を起こした護衛官のうち報道では天皇一家の護衛にあたる者のみが問題となった。
「今回の報道には違和感を覚えざるを得ません。処分が下される30人近くの護衛官の中には上皇ご夫妻や秋篠宮家を護衛する者も含まれていたと思われますが、報道では天皇一家の護衛の者のみが特別に強調されており、あたかも天皇一家のみが規律に問題があるかのように報じられているのです」(皇室ジャーナリスト)
確かに、このNHKの報道ではあたかも天皇一家を護衛する護衛官のみが特別な不祥事を起こしたかのような印象を受ける。
現在のところ、不祥事を起こした全ての護衛官の詳細は明らかになっていないが、天皇一家の護衛にあたっていた護衛官のみを特別に扱うのも報道としてアンフェアな印象を受けるのは確かである。
政府関係者からは「よくやった」との声も
男系皇統護持を目標とする政府関係者の中には、皇位継承問題に関わる議論が本格的に開始される前の段階でこのような報道がなされたことを喜んでいる者もいるという。
「ある政府関係者は、今回のNHKの報道に関して“よくやった”と感想を口にしたそうです。
現在、天皇皇后両陛下のご活躍により国民の、愛子さまの人気、そして女性天皇誕生への期待が高まっていますが、今回、天皇一家の関係者の不祥事が報じられたことで、国民のそのような期待も醒めていくのではないかと考えているのでしょう」(前出の皇室ジャーナリスト)
政府関係者や男系護持を目標とする一部の保守派勢力の期待とは裏腹に、今回の報道で天皇ご一家を批判するような声は現在ほとんど見られない。
確かに、天皇一家の護衛についていた男性護衛官がのぞきという問題を起こしたのは事実であるようだが、あくまでの護衛官個人の問題であるとみなされており、天皇一家の教育や規律に関わる問題とはみなされていないようだ。