天皇陛下

天皇陛下「子供たちに御所を開放できませんか?」に、側近たちも感動!

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文/宮本タケロウ

”コロナウイルス禍”が続く日本

先日来、国難として拡大を続ける”新型コロナウイルス”。

政府は3月2日からの小中高全国一斉休校により感染拡大を防ごうと躍起になっているが、後手後手に回っていた政府の方針が一転されたことに賛成する声も上がる。

が、一方で小学校低学年の子を持つ共働きの親を中心に、「家に留まる子供を無視して仕事に出ることもできない」や、「低学年の子供を一人で留守番させておくわけにはいかない」という現実的に苦悩する声も少なくない。

「両陛下の苦悩も大きいものです」

赤坂御所関係者が筆者の取材にそう口を開いた。

即位後初の全国的”天災”

「両陛下はこの新型肺炎に関しては、”天災”として受け止めておられます。学校からパンデミックが始まったら収拾がつかなくなる。が、かといって一斉休校による弊害も多い…このジレンマをどのように解決すればよいのか、『即位後初の全国的危機に天皇としてどう国民に寄り添えばよいか』を模索されています」

思えば人災や天災、戦争による被害など、その種別に関わらず、人々と苦難を共にして乗り越えてきたのが近代以降の皇室の在り方であった。

東日本大震災の後に、病身を押して被災者を慰問した雅子皇后陛下のお姿を思い出す人もきっと多いだろう。

「政府は1カ月間の一斉休校を提起しましたが、正直なところコロナウイルスの感染拡大がこのまま収束するとはだれも思っていませんよね。それは両陛下も同じです。学習院もお茶の水女子中学も休校となり、両陛下からすれば娘と甥がその影響を受けている状況ですので、肌感覚で国民の苦労をご理解されようとしています。

先日は参内した折には、このようなことをおっしゃいました。

都心の子供たちを昼間だけ赤坂御用地で預かることはできないだろうか?』と。

共働きや片親の家族は子供が低学年の場合、家で留守番させておくことはできず、学童保育に預けることになりますが、陛下は『学童保育もパンク状態にならないだろうか』や『休校にしても学童保育の施設で子供が集まるのでは感染抑制の効果がないのではないか?』と非常に心配をされていました。

その状況を緩和させるために、皇室の建物を開放し、子供たちを預かることができないかと提案されたのです」

皇族には無縁の”学童保育”の実情を陛下がご存知だということに驚くが、『子どもたちのために御所を開放する』という対策の具体性にはさらに驚かざるをえない。

子供たちのために御所を開放?

「陛下は内々に”危急に使用する予定のない皇室用物件”のリストアップを側近に命じたようです。リストの中には千代田区の宮内庁分室(旧桂宮邸)、那須や葉山の御用邸。京都御所。さらにはご自身の赤坂御所の数部屋も含まれていました。陛下は思いのほか多くの物件があったことに満足げな表情をして、

『いざという時には、ここで子供たちを預かるといい。それか、感染者の隔離施設が足りないというのであればここ(皇室の施設)を使ってくれと政府に伝えてくれないか?』

と、側近にそうおっしゃったと聞きます」

しかし、皇室関係者までにコロナウイルスの感染が及ぶのは避けなければならないだろう。赤坂御所関係者は「その通り、そこが難しい所なのです」と続けた。

「リストアップを手伝った職員もまさか”避難所”のリストアップだとは知らなったようで大変驚いていました。リストアップした物件は宮内庁を通じて政府に伝えられる寸前だったのですが、幹部からストップがかかったようです。さすがに『万一、陛下に累が及ぶとなる可能性もありますので…』と。皇族が感染した事態になると、政府が責任をとれないと懸念したのでしょう。

しかし、側近からそれをお聞きになった陛下は『国民が苦しんでいるのに、皇室が苦しまなくてよいというのが宮内庁の考えなのか?』と嘆いておられたということです…」

昭和から令和へ…英主・昭和帝がそこにいた

国民が苦しんでいるのだから皇室も共に苦しむべきだ…昭和天皇は空襲で全焼した明治宮殿を見て、『これでやっと国民と同じになった』とつぶやいたと言うが、それを思い出させる逸話である。

「陛下と話した側近によると『まるで物語の中の昭和天皇が目の前にいるようで、涙が止まらなかった』とのことです。やはり、帝王学は連綿と続いているのだなと、実感しました」

”わが身はどうなろうと民を助けたい…” 昭和天皇と会見した後のマッカーサーは『私は初めて神のごとき帝王を見た』と述べたと言われる。

令和時代初の国難が進行中だが、陛下と共に国民が団結して対処すること。乗り越える術はそこにあるだろう。


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