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美智子さまの乳がんと進まぬお引越し準備
宮内庁は9日、上皇后・美智子さまが早期の乳がんと診断されたと発表した。8月下旬に上皇陛下と共に長野・軽井沢などで静養した後、9月以降に入院し、手術を受けられる見通しだ。
多くの日本国民に驚きと悲しみをもたらした乳がん発見の宮内庁発表であるが、実は、この乳がん以外にも上皇ご夫妻に関して、関係者が懸念している問題がある。
一向に進まない「お引越し」である。
関係者にも知られていなかった美智子さまの乳がん
どうやら、今回の美智子さまの乳がんは宮内庁の関係者の間でも事前に知る者はほとんどいなかったという。ある宮内庁関係者は次のように語る。
「美智子さまの乳がんに関しては、宮内庁の職員の間でもほとんど知らされている者はいなかったのではないでしょうか。
公式発表で、7月12日の乳腺エコー検査で左胸に腫瘤が見つかり、同15日に東大病院で乳腺MRI検査を受け、悪性を疑わせる所見がみられたとのことです。
ですが、この時点で、乳がんの兆候について知らされていた者はほとんどいなかったと思います。それだけに、職員の間でもショックは大きなものでした」(宮内庁関係者)
引っ越しへの影響も懸念
また、先の関係者によると今回の乳がん発覚により、お引っ越しへの影響は確実だという。
「乳がん発覚前から、宮内庁の職員の間では、全く進まない上皇ご夫妻の引っ越し準備に関して頭を抱えていました。
上皇と美智子さまが前回、1993年12月に当時の東宮御所から吹上御苑にお引っ越しした時に運び出された荷物は、2トントラック延べ約100台分でした。
ですが、今回はその倍以上の荷物となるでしょう。もともと、大幅に遅れていたお引越しの予定が、乳がん手術によりさらに延期となることは間違いありません」(前同)
とても、ご高齢の上皇ご夫妻が済ませられる荷物の量ではないようである。宮内庁の職員や関係者が準備を手伝うことはないのだろうか? その実情を先の関係者は次のように語る。
「美智子さまは家具やご衣裳、そして装飾品などに関して大変なお愛着をお持ちです。残念ながら、その仕分けは、ご本人でなければ決められないものがほとんどです。
ある時、お引っ越し作業の遅れを心配する若手の職員が美智子さまにお荷物の仕分け作業のお手伝いを申し出たところ、大変お叱りを受けたようです。それだけ、ご自身の持物に対して特別な愛着をお持ちなのでしょう」(前同)
また、美智子さまは書籍の仕分け作業を行っている途中などにも、確認のためページを眺めるうちに思わず読書に耽ってしまうこともあるという。
「お引越し作業が中々進まない背景には、やはり、美智子さまの心の奥底に、慣れ親しんだお住まいから離れたくないという想いがあるのかもしれません」(同前)
慣れ親しんだお住まいへの名残惜しさかがあるのだろう。引退後は東宮時代に過ごされた東宮御所に戻りたいというご意向も美智子さまのものだという。
専門家は二重権威化を懸念
当初、宮内庁により、2019年の夏から秋にかけて引越し作業が完了すると発表されていた引越し作業は、美智子さまの手術等の影響もあり、秋までに全ての作業を終えることはほぼ不可能な状態となっている。
天皇皇后両陛下が、現在の赤坂御所でお過ごしになることは、様々な面で負担が掛かる。
同時に現在のように、本来皇居として両陛下がお住まいになられる予定の住居に上皇ご夫妻が住まわれている状態は、「二重権威化」を引き起こす可能性があるとある皇室ジャーナリストは懸念する。
「現在、上皇ご夫妻が住まわれている吹上仙洞御所は、平成の間はずっと皇居とされた場所です。本来であれば、代替わり後速やかに天皇皇后両陛下が入居され、再び皇居となる予定でした。
また国民の側にも、現在の吹上仙洞御所こそが、“天皇皇后両陛下の住まわれる皇居である”という意識が強くあり、そのような象徴的な場に上皇ご夫妻がお住みになり続けることは二重権威状態を招きかねません」(皇室ジャーナリスト)
とはいえ同時に、引っ越しの整理が、美智子さまの心身のご負担にならないようにと、周囲も大変に気をもんでいるようだ。
(編集部)