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手術の日程
宮内庁は3日、上皇后美智子さまの乳がんの手術が9月8日に予定されていることを発表した。
美智子さまは前日7日から東京大学医学部付属病院に入院されるご予定。
発表によれば、7月上旬に乳腺エコー検査を受けられ、左胸に腫瘤(しゅりゅう)が認められたため、7月15日に東大病院にて乳腺MRI検査をされた。その際、悪性の所見があり、8月2日に宮内庁病院で針生検による組織検査を受けられ、その結果乳がんと診断された。
万全の態勢で臨まれる手術
美智子さまは10年以上、定期的に乳腺検診を受けてこられた。そのことが幸いして、がんは比較的早期のものであるとのことだ。
「お代替わりに伴う激務により、美智子さまは体重が急激に減少するなど明らかなご体調不良に襲われていらっしゃいました。
今回、比較的早期のがんのため、術後は通院治療をされるご予定ですが、ご高齢ゆえ美智子さまのご体力のご回復に時間がかかるのではないかと心配事は尽きません。最善の結果となるよう、我々職員も万全を期してまいります」(宮内庁関係者)
がんと診断されてから、8月18日にがん研有明病院(東京都江東区)で、9月1日には東大病院で、より詳細な検査を受けられた。
宮内庁発表によれば、手術前の段階では明らかな転移は認められていないということだ。
美智子さまの手術にあたり、県立静岡がんセンター乳腺外科の医師と東大病院乳腺・内分泌外科の医師が特別チームを編成し、最高峰の技術を以て臨むとのこと。
2002年には上皇陛下も前立腺がんに
2002年、上皇陛下に前立腺がんが見つかった。上皇陛下はがん闘病に際しても、国民の象徴であるお立場を重くとらえられ、病状や手術の経過について「すべてを包み隠さず国民に伝えること」を強く主張されたという。
「今回、美智子さまのご病状が速やかに国民に伝えられたのも、上皇両陛下が常々”国民に余計な不安を与えることがないように”という深いご慈愛のお気持を持たれてきたからでしょう。
上皇陛下は、“天皇は自分自身が第一であってはならず、その身体は国民のためにある”とのお考えを側近に述べられたといいます。しかし、美智子さまは今回の手術に関して、上皇陛下の時ほどその仔細が報じられることを望まれておられないようなのです。
もちろんこの決断の裏には、すでに引退され美智子さまは“皇后”ではなく“上皇后”になられたことが建前としてあります。ですが千代田周辺の声によれば、かつて過熱したメディア報道で失語症になられたことを重く見て、上皇陛下が、美智子さまとメディアに一定の距離が保てるように配慮したいというのが真相のようです」(皇室ジャーナリスト)
美智子さまのお早いご回復は、多くの国民の願いだろう。どうか無事に手術が終わり、上皇陛下との静かで平和な日々が訪れることを深く祈念したい。
(編集部)