秋篠宮家

「なんて素敵なプリンスなの!」とブータン国民 悠仁さま羽織袴は大成功(宮本タケロウ)

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羽織袴はマナー違反?

宮本タケロウ Twitter

ブータンご訪問中の秋篠宮家の若宮(悠仁さま)が羽織袴をお召しになったことが物議を呼んでいます。多くの国民は、羽織袴姿を微笑ましく、誇らしく見ているようですが、一方で、

武家の服装である羽織袴を着用するのは皇室のマナー違反であり、皇族に相応しくない

という批判の声も強いことは事実です。今回はこの問題について考えてみたいと思います。

竹田恒泰氏「洋服は明治天皇の決めたルール」

確かに宮中の正装が洋装であるのは明治時代から決まっていることで、紋付き袴は皇室の衣装ではありません。旧宮家子孫の竹田恒泰氏はこう述べます。

現在の皇族方の服装は、明治天皇がお決めになったルールをお守りになっていらっしゃいます。つまり、明治時代に、宮中の行事は洋式による、ということが決められ、それは明治天皇の思召しでした。(中略)紋付羽織袴は武士の服装であり、朝廷とは馴染まない服装です。

竹田恒泰氏ブログ

公の場で羽織袴を着ないのは皇室のしきたりですので、これにより、 悠仁さまの羽織袴を皇室の「マナー違反」とする理屈に一理あることは事実でしょう。

しかし、そもそも、マナーとはなんでしょう。

マナーとは何か、深く考えてみよう

マナーは「相手」がいてこそ成立するものであり、 ブータンは国家総出で伝統衣装「ゴ」を着ています。

国民総出で伝統衣装を着ている国へ行って、洋装を押し通す行為は礼を失する行為となると言えるのではないでしょうか。「礼儀」や「マナー」は法ではなく、臨機応変に相手との関係や敬意によって定まるものだと忘れてはいけません。

成人で皇嗣である秋篠宮殿下が立場的に皇室の「しきたり」として羽織袴を着られない以上、未成年の悠仁さまがお召にしなったというのはベストな選択だったのではないでしょうか。

伝統衣装を!と言ってもまさか衣冠束帯を着用するわけにもいきませんし。

男性皇族の和装は単に「見慣れない」だけ

竹田恒泰氏はまた皇族と和装についてこのように述べています。

明治時代、私の曽祖父が紋付羽織袴で写っている写真があります。でもそれは、公式なものではなく、極めてプライベートな、家族との写真です。これにより、明治期には、皇族男子であっても、普段着として着流し、羽織、袴など(つまり武士の服装)を身に着けることはあったことがわかります。(中略)次に、現在、「皇族女子は着物をお召しになることがあるが、皇族男子は着物をお召しにならないこと」について考えます。結論的には私もよく分かりません

竹田恒泰氏ブログ

要するに、「和装を着ないのは慣習的にただそうなっているだけ」ということがわかることと思います。

つまり、単に「見慣れない」だけのことと言えるのかもしれません。

しかし、単に、「見慣れない」で新たな試みを切り捨ててよいものでしょうか?

「見慣れない」で判断するのでしたら、愛子様が天皇になる女性天皇も見慣れないし、女性宮家も見慣れません。ましてや女性天皇の民間人配偶者など、日本史上最も見慣れません

皇室外交は国際親善である

そもそも皇室外交という行為は外交ではなく、親善であり、王室同士の親睦を深めるという意味合いでなされるものです。相手国側が大喜びしてくださった。この事実が、悠仁さまの和装着用が成功だった裏付けです。

(両国の皇嗣妃殿下と王妃陛下)
  • 秋篠宮ご一家のご到着を心待ちにしておりました☺☺
  • 日本の皇族をお迎え出来る今日は、ブータンにとって最高の1日だ!
  • 日本の皇室を通じて、文明の新たな光がブータンとインドを照らしますように。
  • ブータン人は本当に誰もが日本を愛しているんです。
  • ヒサヒト親王殿下のお写真は「Picture of the Day」に決定。なんて素敵なスマイルなの!😃
  • 美しい伝統衣装があり、平和を愛する国民を擁し、仏教という共通のバックグラウンドを持つ2つの国が、こうして友好関係を築けているという事実が嬉しい。ますます祖国と日本が好きになったよ。
  • 私たちの東洋の文化って生き生きとしてなんて素敵なんだろう!ブータン王室万歳!日本皇室万歳!

 いかがですか?ブータンの皆さまが秋篠宮ご夫妻と悠仁さまをこんなに歓迎して迎えてくれているというのに、日本人の側が「羽織袴ガー!」って言うって、どうなんでしょう…

天皇陛下も羽織袴をお召しになる

「見慣れない」写真ですが、天皇陛下が羽織袴をお召しになったこともあります。

これは皇太子時代の天皇陛下が1月3日の皇室の(恐らく)内輪の集い(1月3日は元始祭のほか、宮中行事はない)で羽織袴をお召しになった姿です。

皇族や旧皇族、ご親族や友人の間で親睦を深める際には天皇陛下も羽織袴をお召しになるわけですので、ヒマラヤと極東の両皇室・王室の友好関係を考えればワンチュク国王やブータン王家との親睦を深める場で羽織袴を着てもなんら問題ないでしょう。

また筆者の知人の着付けの師範に訊きましたら、「あれ、せっかくなのに秋篠宮さまは羽織袴を着ないの?」とのことでした。

伝統衣装のワンチュク国王ですが、秋篠宮殿下はスーツにネクタイ姿です。現在の皇室の「しきたり」的に今の段階では仕方ないのかもしれません。

が、皇族男性が和装を着られないという「しきたり」が少々残念に感じるのは私だけでしょうか?

明治時代の欧化政策の名残をいつまでも引きずるのも、考え物かもしれませんね。


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